日本はカンボジア人には憧れの国(失望してほしくない)

去る8月26日にカンボジアの首都プノンペンにある日本大使館(大使公邸)にて、私たちインターバンドのメンバー3人が三上正裕大使を訪問し、メンバーのリーダーである理事の阪口直人さんが1時間以上に亘って大使と意見交換。私もその後で2問質問をさせてもらったわけですが、新型コロナのことについては昨日書いたので、今日はもう一つの質問のことについて報告します。
「松阪市にも約5000人の外国人が住んでいます。半分はフィリピン人ですが、カンボジアの人も少しづつ増えてきました。その方たちはどのような思いで日本に来ていて、多文化共生社会の実現のために私たちはどのようなことをすれば良いのかのヒントもよかったら教えてください」というのが私の質問でした。
「日本に住むカンボジア人で一番多いのは、技能実習生だと思います。日本はカンボジア人にとってはすごくイメージの良い国。歴史的にも太平洋戦争の時もあまり日本による被害を被ったわけでもないし、ポルポト以降、和平に至るまでの支援、その後の投資、経済援助、またその頃の日本は経済大国で日本製品も世界のトップで、そのまま今も憧れの国です。
そういった憧れを持って日本に行って働きたいと。しかし現実は何十万も借金をして、企業には搾取されて、日本が嫌いになって帰ってくる人もいる。日本で良い思いをして、帰国したら両国の友好を担う存在になってほしいのに、実際には良からぬブローカーに搾取されて失踪する人もいる。それでも何の保証もない。こういった問題はカンボジアだけでは無く、すでに認知もされているが、どうしたら改善できるのかという取り組みを考え、早く改善してほしい。」というお答えでした。
私は市議会の中で、多文化共生社会への実現に向けてというテーマで、松阪に暮らす外国人へのおとなの日本語教室開設について質問をしたことがありますが、技能実習生の件については国の政策なので、市に踏み込んだ質問はできません。
しかしながら、国と国の関係はもちろん大切ですが、人と人との交流が平和に寄与することも多々あります。日本に暮らすカンボジアの方(外国人)が、日本を好きになってもらうことには大きな意味があり、日本が嫌いになって帰国されることほど悲しいことはありません。
我が町、松阪においてはどんなことができるのかも考えたいと思いました。
(大使にも絵本を進呈)
   

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