カンボジアのコロナ事情

日本ではコロナ感染者の第7波がようやくピークを過ぎたと言われています。8月21日から27日まで訪問したカンボジアでは、マスクをしている人も少なく、町に出てもリスクをほとんど感じませんでした。
私たちは26日に日本大使館を訪れ、三上大使にお話しを聞く機会がありましたので、それを元にカンボジアの新型コロナの現状を報告します。
人口は1530万人。累計症例数は13万7500人、死者数3056人。この5月7日より6月28日までは新規感染者数ゼロ。
現地に長く住んでいる日本人の方に聞くと「メリハリの効いた政策が奏功している」との分析です。
その内容は、2020年4月に非常事態下国家管理法を制定。学校、映画館、カラオケ、ジムなどを閉鎖。複数人が集まるスポーツも禁止。
2021年2月に隔離違反者を発端とする大規模市中感染が発生すると、再び学校の閉鎖やロックダウン措置を実施。
感染状況が落ち着くにつれ、本年4月にマスク着用義務を含む全ての制限措置が事実上撤廃された。
経済は縫製業や観光業を中心に甚大な影響を受け、2020年の失業率は4.3%。2021年の日本人観光客は95.1%減。
ワクチン接種は進んでおり、日本からも130万回分の供与。中国のワクチン供与と販売が全体の8割を占める。
さて、私たちインターバンドのメンバーも、帰国に際してはプノンペンの検査場でPCR検査を受けなければなりませんでした(費用は80ドル、当日ウォークインの検査場は130ドル!)が、これは日本だけの義務で、なんだか遅れているような気持ちになりました。
現在、なぜ感染状況が落ち着いているのか。一旦広まればプノンペンなどの都市部ではリスクが高まるかもしれませんが、アツスクールのあるコンポントム州などは田舎で、人も少ない。エアコンが無く、学校も飲食店も開けっぱなしで密にならない環境です。
また国全体でも電車や地下鉄、バスなどの公共交通機関がなく、トゥクトゥク(写真。同行の学生インターン)などの交通手段も開放的。
このような生活環境も、感染が落ち着くことに寄与したのではないかと大使もコメントされました。